創作日記・テーマとコンセプトを考える・その1

作品を作る上で、どんな感じでやっていくかというと、作る人によって、いろんなやり方や考え方があって、どれが正解、というものはないと思うのですが……。

僕の場合、まず最初に来るのは「こんなものが作りたい」というイメージと、その意図を明確にすることから始めることが多いです。

つまり、作品のテーマとコンセプトですね。
「テーマ」と「コンセプト」って具体的にどういうこと?と言われると、うまく説明できる自信があまりないですが……(笑)
念のために、それぞれの言葉の意味を調べてみると

テーマは「主題」「題目」
コンセプトは「概念」「企画・広告などで、全体を貫く基本的な観点・考え方」

うーん、これだけだとイマイチわかりづらい(´・ω・`)

もう一つ念のために、テーマとコンセプトはどう違うのか、といった内容についても調べてみたんですけど、「なんかちょっと違うような……」という感じがするので、僕個人としての認識をまとめてみると

「テーマ」……その作品を通じて、何を表現したいか、何を伝えたいか
「コンセプト」……上述のテーマを作品という形で具体化する上で、どういうところを意図して作るか

「それは違うよ!」とツッコミが入るかもしれませんが、僕は今のところこんな感じのニュアンスで使ってます。

……まあ、どっちも要は、「何をどう作りたいのか」という方向性をきちっと定める上で、決めておきたい要素ですね。
というかこれがないままノリで作っちゃうと、たとえばストーリーなら前半と後半で全く違う内容になってたりとか、登場人物の行動が一貫しなくて矛盾した言動をしてるとか、内容が薄っぺらくて最後まで見ても何も残らないとか、なんかふわふわしててツッコミどころの多い雑な仕上がりになることが多いです。

逆に「俺はこれを表現したいからこういう感じで作るんだ!」っていうのがしっかり決まっていると、そのためにはどんな登場人物がいて、どんなエピソードが必要か、どんな仕様を作って実装する必要があるのか、演出の方向性はどうしたらいいか、みたいなことがだんだんイメージできてきます。

作品作りというのは、こだわっていくにつれて、ジグソーパズルのピースがピタっとハマった時のような「美しい仕上がりになった!」と思える瞬間があります。
そういう作品を作れた時の充実感たるや「俺、本当に生きててよかった!」と思えるくらいです。
(だから苦しくても創作をやめられないんじゃないかと思う)

でも、その「美しい仕上がり」を目指そうとすると、登場人物や舞台の設定、配置、台詞、エピソード、伏線といったいろんな要素が、無駄や矛盾がなく絶妙に噛み合わないといけなくて、まさにいろんな形のジグソーパズルのピースを、試行錯誤して一つに合わせていく感覚なんですよね。

それがうまくできなくても(形のうまく合わないピースを強引に組み合わせて)作品としてムリヤリ成立させることはできるけど、仕上がりはとても歪つで雑なものになる。

よく、お話を読んでて「何が言いたいんだ、この話?」とか「え、なんでそこでこのキャラがそういう行動をするの?」とか、気持ち悪さを感じることってあると思うんですけど、まさにそれって、作り手側が仕上がりに拘りを持ってない、もしくはテーマやコンセプトがふわふわした状態のまま作り始めてしまったからなんじゃないかと思うんですよね。
(偉そうに書いてますが僕も実際それで失敗したり、うまくできなかったことが多々あるので、自戒を込めています……)

というわけで、今回ストレイルージュを作り直す上で、まずこの作品でやりたいことを箇条書きしてみます。

【システム面】
●キャラフレスクリプトで、コマンド選択式アドベンチャーゲームを作りたい
●コマンド数は絞り、謎解き主体の難解なゲームよりは、気軽に物語を楽しめるものにしたい
●でもコマンド総当たりするだけの、単調なものにはしたくない

【ストーリー面】
●キャラフレっぽくない、シリアスでハードボイルドなお話にしたい(←個人的趣味)
●ハードボイルドでコマンド選択式アドベンチャーということはやっぱり探偵もの?(でもベタすぎ?)
●開き直ってサイバーパンクのような、SF要素を入れるのもアリかもしれない

以前想定していた内容をいったんリセットして考えると、今のところ浮かぶのはこんなところでしょうか。
なんだかすご~くザックリしてますね。
まあ最初はこんなものかもしれません。
もう少しアイデアを色々考えてみて、テーマとコンセプトをまずは形にすることを引き続き目指してみましょう。

(つづく)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。