皐月祭も始まったし、まだ編集しないといけない音源や収録しないといけない番組も残ってるし、仕事もやらないといけないことがあれこれたくさんある。
ゲームなんぞ遊んでいる場合ではない、ないのですが……。
多忙な日々の中で、「あ~、海にでも行きたいなぁ」なんて、現実逃避したい気分になることもよくあります。
少し前にプレイして一目惚れしてしまったゲーム『ABZÛ』は、そんな願望を家にいながら叶えてくれる、とっても素敵な海底探索アドベンチャーゲームです。
プレイヤーの分身となるのは、黒と黄色のダイビングスーツ?に身を包んだ、素性不明のダイバー。
ゲームを始めると、何処ともしれぬ海に、気を失って漂っているところから始まります。
水面から顔を出してみると、見渡す限りの大海原。
ちなみに呼吸のために顔を出したりする必要はなく、ずっと潜ったままでいられます。
こんな感じで、序盤は操作方法をわかりやすく教えてくれます。
一応、ゲーム中の表示は全て英語ですが、劇中のストーリーなどは一切文字で語られることはないので、英語がわからない人でも全く関係なく楽しめます。
心が洗われるような、ゆったりとした美しいBGMにうっとりしつつ、目の前に見えてきた海中の洞窟を奥へと泳いでいくと……
その中に広がるのは、背の高い海藻が森のように繁茂する、色とりどりの魚たちの住処。
海といえば弱肉強食の、危険な生物も多い世界ですが、この『ABZÛ』の海には、プレイヤーを直接襲って来る「敵」となる生物はいません。
何かに襲われてゲームオーバーになることもないので、好きなように景色や海の生物たちに見惚れつつ、好きなように泳ぎ回ることができます。
道が閉ざされていても、行ける範囲の場所を探索しているうちに、さらに先に進むための、手がかりを見つけることができるはず。
やがて、謎の神殿のような場所にたどり着き……
その中に広がる、深海のような、宇宙のような広大な空間へ。
そこには白く輝く、柱のような、大樹のような、何かが。
その根本で輝く光に触れると……
そこから、生き物が飛び出してきます。
それはまるで、封印から解放されたようにも、光の中から新しく生まれたようにも見える、神秘的な光景です。
こうして海の中での旅を続けていくうちに、(メッセージでは一切語られないのですが)どうも主人公の目的は、この海の中の、春夏秋冬をイメージした各ステージにそれぞれ存在する海中神殿(遺跡?)を目指すこと、
そして(おそらくはかつては生きていたけど滅ぼされたか封印されたらしい)海の生き物たちを復活させていくことらしいのがなんとな~くわかってきます。
そして、その旅の途中、『ABZÛ』の海は、『海』というものの、様々な表情を見せてくれます。
それは、たくさんの命と、優しい光に満ち溢れた、まるで天国のような美しい世界であったり、
逆に、自分以外の生き物の姿がまるで見当たらない、広大で寒々しく、心細い空間であったり、
たくさんの魚たちが、海流に乗って旅をする海の中の街道であったり、
遠い昔に繁栄していたと思われる、高度な文明の名残らしき、神秘的な遺跡建造物の姿であったり、
まるで神のように巨大な鯨たちがゆったりと泳ぎ回る、荘厳な風景であったり。
やがてその旅は、何やら禍々しいものを感じさせる、機械兵器がひしめく謎のエリア、
そして、在りし日の威容を今に留める、古代文明の海中都市へと……。
クリアまでにかかる時間は、おそらく3・4時間程度で、それほど長いゲームではないのですが、遊んでみると、ゲームの中に広がっている世界はものすごく広大で美しく、『海』というものの持つ様々なイメージを見せつけてくれる、濃密な仮想体験を味わわせてくれる凄いゲームです。
僕も一時期スキューバの免許を取ろうとしてた(経済的な理由と忙しさから諦めたけど)くらい海の中大好きニンゲンなので、もう遊んでいて、うっとりするやら、ニヤニヤが止まらないやら。
いい年して、ゲームを遊びながら「うわあぁ……!」と子供のような声を上げてしまったほど、素敵で幸せなゲームでした。
僕が遊んだのはSTEAMで配信されているPC版ですが、海外ではPS STOREでPS4版も配信されているらしいので、そのうち日本のPS4版でももしかしたら配信開始されるかもしれません。
↓STEAMではこちらで配信中(・`ω´・)ノ
STEAM – 『ABZÛ』
ゲームオーバーのない、ウォーキング・シミュレータならぬダイビング・シミュレータとでも言うべきゲームなので、「ゲーム」らしいスリリングな面白さを期待するとがっかりする人もいるかもしれませんが……。
海や海の生き物が大好きな人、癒されたい人、美しい世界を心ゆくまで旅してみたい気分の人には、これ以上ない極上の仮想体験をさせてくれるゲームです。
気になった方はぜひぜひ遊んでみてくだされっ* ゚ + 。・゚・。・ヽ(*´∀`)ノ
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