憧れの謎のパソコン

今でこそ、一家に一台どころか、一人一台持っていてもおかしくないパソコンですが……。
僕が子供の頃は、そりゃもう憧れの対象でした。

一番最初にパソコンを見たのは、小学校の3年生くらいの頃でしょうか。
学校へと通う通学路の途中に、その当時ではまだ珍しい、家具などを取り扱うリサイクルショップが突然できたんですよね。
そのショップの奥に、ごついモニターとキーボードを備えた不思議な機械があって。

もう記憶は曖昧なのですが、なんとなくイメージに近そうなのをさがしてみた画像が、上のアイキャッチ画像。
こんな感じの、白くてモニターとキーボードが一体化したごついやつです。
(画像はコモドールのPET2001-32Nという1979年発売の超レトロPC)

もう記憶も曖昧だし、店の外から店内に飾られているのを遠目に見ていただけなので、実際にはこれとは別のもののような気がしますが、似た感じの垢ぬけないデザインだったことといい、それを見かけた当時の年代から推定しても、かなり近い時期のPCだと思われます(´・ω・`)

これを最初見た時、まだパソコンを知らなくて、なんかゲームセンターの機械のようなものがあるぞ、と興味津々で店の前を通っては眺めていたんですけど。

ちょうど何かの雑誌で、それが「マイコン」(当時は「パソコン」という呼び方より、そっちのが一般的だった)というもので、それを使うと自分でゲームも作れる、というようなことが書いてあって。

「スゲー!そんなのあったらゲームセンターで100円使ったりファミコンのカセット買わなくていいじゃん!」
なんて小学生低学年ならではの安直な発想で、すっかりパソコンが欲しくて欲しくてたまらなくなってしまいました。

まあでも、当時の僕はといえば、母が遠方に出稼ぎに行っていて、代わりにDQNな祖母に預けられてイビり倒される毎日の中、ろくにお小遣いすらもらえないような毎日。
当時中古で7、8万円くらいのデカい値札が貼られていた(気がする)そんな機械を買えるような機会があるはずもなく……。
登下校の時にチラ見するのがささやかな楽しみだったその憧れのパソコンは、いつの間にか売れたらしく店の奥からなくなっていました(´・ω・`)

まあ、もし買えたとしても、多分ろくに使いこなせやしなくて、すぐに放置して埃をかぶっていただけだったと思いますけどね。
今のウィンドウズマシンなんか比べ物にならないほど、はるかにユーザーインターフェースも不親切だったはずだし、下手するとBASICや関連ソフトさえついていたかどうか……。
小学生のオモチャになるには、あまりにもハードルの高いマシンだったに違いありませんね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。