今回も、ワゴンセールからゲットした懐かしいファミコンソフトをプレイしてみようと思います。
ファミコンソフトの中には、アーケードの人気ゲームを移植した作品も数多くありましたよね。
でも、アーケードゲームとファミコンとでは、やはり性能差が大きくて、当時の開発者さんたちはそれを何とか技術と工夫と努力で埋めて、元のゲームの面白さをファミコンで再現しようと相当苦労されていたようです。
(ちなみに、僕がゲーム業界に入った1997年ごろは、もうプレイステーションやセガサターン、ゲームボーイソフトの開発ラインが中心で、辛うじてスーパーファミコンの新作ラインが細々と残っていたくらいの時期だったので、僕はファミコンソフトの開発に参加した経験はないのですが)
でも、どれだけ工夫しても、どうしても元のゲームに忠実に移植しきれないものに関しては、苦肉の策として、ファミコン版ならではのアレンジが加えられて移植された作品も結構ありましたよね。
中には、元のゲームとは全く違うジャンルのゲームになってしまった物もあったような……(源平討魔伝とか)。
今回プレイする『ドラゴンスピリット 新たなる伝説』は、タイトル通り、アーケード版で人気を博したファンタジーシューティングゲーム『ドラゴンスピリット』のファミコン移植版。
ですが、前述の通り、かなりアーケード版の原作から面白いアレンジが加えられている内容です。
ゲームを始めると、なんとアーケード版でのラストステージからいきなりスタート。
少し進むと、アーケード版のラスボスである『ザウエル』との戦いに!
(もちろんゲーム開始後すぐのボス戦ということもあってか、あっさりと倒せます)
そしてザウエルを倒すと、いきなりエンディングのようなストーリーデモが。
ブルードラゴンに化身した主人公・アムルは、激戦の末にザウエルに連れ去られたアリーシャ姫を救出し、結ばれた二人の間には双子の兄妹が誕生。
しかしアムルはザウエルとの戦いで追った傷が悪化して病に伏してしまったのでした……って、ええええ(;゚Д゚)
なんとこのファミコン版は、『~新たなる伝説』とサブタイトルがつけられている通り、アーケード版の移植でありながら、ストーリー上は、アーケード版の後日談、という設定の内容になっているんですね。
(『ドラゴンスピリット』のアーケード版での続編『ドラゴンセイバー』とも違う、ファミコンオリジナルの内容)
このファミコン版での主人公は、アムルとアリーシャの間に生まれた双子の兄、レイス。
そして双子の妹・イリスは、ザウエル亡き後に目覚めた邪神・ガルダの手により、連れ去られてしまうのでした。
かくしてレイスは、かつて父アムルがそうしたように、聖剣の力でブルードラゴンに姿を変え、ガルダを倒してイリスを救うため、飛び立つのでした。
ストーリーこそ後日談(続編?)的な内容ですが、ゲーム内容やステージ構成自体は、アーケード版『ドラゴンスピリット』に準じた内容になっています。
自機であるブルードラゴン(レイス)を操作して、空中弾と地上弾を使い分けて、それぞれ飛行してくる敵と、地上の敵を撃破しながらステージを進んでいきます。
いわゆる『ゼビウス』タイプの縦スクロールシューティングゲームですね。
画面左下に表示されているのがライフゲージ。
空中の敵や障害物に接触したり、被弾するとダメージを受けると共にパワーアップした能力が失われ、初期状態では3回ダメージを受けるとアウトになって1機(1匹?)失ってしまいます。
白く点滅している敵や、地面に落ちている卵を破壊すると、様々なパワーアップアイテムが出現し、それを手に入れることで、ドラゴンはパワーアップしていきます。
たとえば首を増やすアイテムを取ると、ドラゴンの首が最大3つまで増えて、一度に撃てる弾が増えて火力が上がりますが、その分身体が大きくなってしまい、敵の攻撃を受けやすくなってしまうというデメリットも。
逆に、取るとドラゴンの身体を小さくする(当たり判定が小さくなる)アイテムや、取るとパワーダウンしてしまうバッドなアイテムなんかもあったり……(´・ω・`)
ステージは(オープニングのザウエル戦を除いて)全9ステージ。
最初の海洋ステージのボスはプレシオサウルス。
巨大な火炎弾を吐いてきますが、頭を集中攻撃すれば意外とあっさり倒せます。
各ステージのボスを倒すと、アーケード版にはなかった、囚われの巫女たちとの会話シーンが。
そういや、ステージ間に囚われていた女の子が登場する演出は、意外とナムコのゲームには多かった気がしますね。『ローリングサンダー』とか『フェリオス』とか。
ステージ2は火山地帯。
吹き出す蒸気から現れる敵などに要注意のステージ。
ボスはフェニックス。
周囲をぐるぐる回っている火炎弾の間をうまくすりぬけて、本体を攻撃しましょう(≧∇≦)/
ステージ3はジャングル。
前半は楽ですが、後半の張り巡らされた枝(?)のバリア地帯をショットで破壊しながら進んでいく場所は、迂闊に動いて破壊しそこねた枝の破片に当たらないように気をつけましょう。
ボスは巨大植物グリテリアス。
このボスは地上物なので、根の部分にある卵状の物体をまず地上弾で攻撃し、次に本体を地上弾で攻撃していく流れ。
ステージ4は砂漠。
この辺りからだんだん敵の攻撃も激しくなってきます。
ボスはデスガーデアン。
一定のダメージを与えると、ボディ(骨)が分離して、複数の邪悪な魂(破壊可能)と、宝石のようなコアに分かれるので、コアを狙ってダメージを与えていきましょう。
ステージ5は洞窟ステージ。
ステージの左右に、引っ込んだりせり出して来たりするギザギザの壁があるのが厄介。
接触すればもちろんダメージを受けるので、移動が制限されて苦戦するステージです。
このステージのボスはペーレントスパイダー。
巣の上を這いまわりながら、子グモ(?)を生み出して攻撃させてきます。
子グモは空中弾、ボス本体は地上弾での攻撃が有効。
ステージ6は氷河地帯。
このステージの後半は、狭い氷山(?)の隙間をかいくぐりながら進む高速スクロールステージになっていて、このゲームでは一番の難関かも。
ドラゴンのスピードが上がりすぎていると、余計に動きすぎて当たっちゃうんですよね(´・ω・`)
ボスは『沙羅曼蛇』の3面ボスを思わせる、細長い身体の竜、グビラ。
頭を攻撃するたびに身体が短くなっていくのが笑えます。
ステージ自体の大変さに比べれば、それほど強くはないかも。
ステージ6のボスを倒すと海中に潜り、続くステージ7は深海が舞台。
しかし前の面のような障害物に当たる危険がない分、かなり楽なステージです。
ボスは巨大なエイ、シーデビル。
これもさほど手強い敵ではない感じ。
いよいよ終盤戦に近づいたステージ8は、暗黒地帯。
見た目的にもおどろおどろしい雰囲気ですが……
時々、暗黒に覆われ、敵の姿が見えなくなります。
空中弾が途中で何かに遮られたら、そこには破壊不可能な敵がいる証拠。
うまく敵を回避しながら、倒せるものは倒しつつ進んでいきましょう(≧∇≦)/
ボスはターンアウェイガード。
門のような魔物で、口から長い舌(?)を出して攻撃してきます。
目のような部分が弱点ですが、舌を出している時しかダメージが通らない様子。
とうとうやってきました最終ステージ、ダークキャッスル。
当たるとぶつかる壁や、そこから一定タイミングで飛び出す槍、トリッキーな軌道で飛んでくるブーメラン?を投げてくる敵など、苦戦させられるステージです。
複数のエリアを、各エリアの最後にあるテレポーターを通じて移動し、最後に待ち構える三つ首のドラゴンを撃破すると……。
いよいよ、ラスボスである邪神ガルダとの対決!
マントを開くと、多方向に弾をバラまいてくるので上手くかわしつつ攻撃!
ラスボスのお約束、倒すと真の姿を現します。
この第二形態では、画面端でバウンドして様々な方向から飛んでくる3つの球と、腕の先が赤く光った後で放ってくる火炎の帯でのダブル攻撃が厄介。
苦戦の末にこれを倒せば……。
無事、囚われの妹イリスを救出して、エンディング!
ちなみにクリアしてしまった後で、情報サイトを見て知ったのですが、この画面の時にセレクトボタンを20回連打すると、イリスのスカートがめくれるというしょーもない(?)隠しお遊び要素があるそうな。
さすがにそれを見るためにもう一回最初からクリアするのは面倒だなあ(´゚艸゚)∴
……というわけで最後までプレイしての感想。
僕はアーケード版はほとんど遊んでなくて、PCエンジン版は、けっこう昔に最後までクリアしたんですが……。
PCエンジン版は後半ステージ、かなり難易度が高くて、ものすごく苦戦した覚えがあるのですが、このファミコン版は難易度的にはかなりマイルド。
ステージ6の高速ステージなど、一部厄介なシーンもありましたが、基本的に敵の攻撃はそれほど激しくなく、ちゃんとパワーアップできていれば、敵弾がばらまかれる敵を殲滅してしまうことがほとんどです。
ボスも攻撃のパターンさえ理解すれば、耐久力はそれほど高くなく、けっこうあっけなく撃破できるので、シューティングゲームが苦手な人も、頑張れば普通にクリアできる程度の優しい難易度です。
また冒頭のザウエル戦で負けると、ステージ構成が短縮されたイージーモードの『ゴールドラゴンモード』も遊べる(エンディングも変わる)という要素もあるそうで、アーケード版以上に初心者に優しい仕上がりになっているみたいですね。
BGMやグラフィックなどはどうしても、ファミコンの性能ということでグレードダウンしてしまってはいますし、ステージもアーケードを完全再現、と呼ぶには程遠いようですが、単体で見ればシューティングゲームとしてはよく出来てるし、アーケード版のテイストは上手く再現できているのではないかと思います(≧∇≦)/
ファミコンのアーケードシューティングの移植作には、無理やり移植しようとして目も当てられない駄作と化してしまったゲームもいろいろあります(『エグゼドエグゼス』とか……)が、このゲームは思った以上に楽しめました。
もし遊ぶ機会があったら、遊んでみてはいかがでしょうか。なかなかのおススメですよ!